赤い黒豹の呑んだくれ日記

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第143話 赤い黒豹のプチ断食な生活

 北海道に来た当初のこと。一部マスコミにも取り上げられた「とあるトラブル」の影響で、最初の1週間ほどは仕事らしい仕事ができずにいた。仕事はなくても腹は減るし、メシも出る。しかもココ「千歳支店」の食堂は、私が若い頃は「社内でも全国一旨い」と評判だった場所。当時より味が落ちたような気がしなくもないが、それでもウチの食堂よりずっと上質で、しかもオシャレ(例えばバジルやルッコラなど、ウチでは絶対に使わないような食材を使っていたりする)だ。


 そんな旨いメシを代謝の落ちかけた「ちょい老けヤング」が、大した仕事もしていないのに若い衆と同じ量食べたら、1週間でなんと2kgも肥えてしまった。こりゃまずい。それまでに、酒は来た当日の団結会と、その週の金曜日の歓迎会でしか飲んでいない。その上多少ジョギングもしていたのだ。痩せるならわかるが、太ってしまっているとは!


 代謝が落ちているのに若者と同じ料理を同じだけ食べちゃマズイ。


 このことに気づいたその日から、プチ断食を開始した。まずはメシの回数を減らしてみる。朝飯を食わないのはさすがに問題がありそうなので、盛りを少し減らす。いままでの半分強ぐらいか。同様に昼飯も減らす。オカズもできれば1品ぐらい減らしてみるが、サラダだけは1人前食べる。そして晩飯は抜く。もちろん酒は飲まない。コレが平日のパターン。

 休日は外出の程度によって考えるが、基本的に朝はSOYJOYと缶コーヒーで済ませる。昼飯は食堂で済ませられるように、昼飯の時間に外出しないようにする。夕食もできれば食堂で食べるが、日曜日だけはどうしても外出時間にかかることを避けられないので、外食になってしまう。ただしこの時だけは、カロリーのことは考えず、食べたいものを食べる。どうせそんなに馬鹿みたいには食べられないからイイのだ。ちなみに極力職場内の食堂で食べるようにしているのは、食費を抑える(出張中や研修中の食事は支給される)ためだが、この時も盛りは抑えめだ。

 ジュース類は控えめにする(というか普段から缶コーヒー以外はそんなに飲まない)が、水は無制限。那覇の寮にいた独身時代は、年に何度か週末に2食抜きすることがあったので、あまり悲壮感はない。

 このような食事制限に加え、週に2〜3回のジョギング(30分〜1時間)と、時々思い出したようにやるストレッチの組み合わせで2週間を過ごした結果、



就 職 当 時 の ウ ェ イ ト ま で


 落 と す こ と に 成 功 !



 2週間で約4kg落としたことになるが、まぁ、コレは言ってみれば瞬間最大値って感じで、この後普通の食事を摂ると一瞬で元に戻るのは周知の事実。それが世に言うリバウンドというヤツだ。したがってこの値を維持することが大事なのである。沖縄県糸満市にある整体屋「Goooya」のスカーレット女史とその妹君によると、その期間は最低3ヶ月。結構長いぞ。しかも今回は食事の量を極端に減らした結果であり、ウェイトが落ちた分は多分筋肉だから「絞った」というより「やつれた」という表現が正解だ。ただ腹回りはだいぶ落ちたようで、ズボンのサイズやベルトのバックルの位置が変わってきていることで分かる。

 この先は筋肉量を維持、あるいは増やしつつのサイズダウンへと、方針が変わっていく。減らした食事はそのまま、ジョギング、ストレッチに筋トレも加える必要が出てきそうだ。この後は背中から腰まわりと、尻の下の辺りを絞りたいが、最も難しいとされる部位である上、茨城に戻れば忙しくて、そんな時間も取れるのかどうか。



 と、この話を妻に電話で、嬉々として報告したところ、

「修行僧じゃあるまいし何してんの。ちゃんと食べなさい。」

と叱られてしまった。どうも女性というのは「食べない」ことソノモノに、不安感を抱くようだ。我々男性にはわからない、母体保護の本能だろう。





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第142話 スマートフォン狂騒曲・その後

 前回の投稿の翌日、長時間パソコンを持ち歩いたせいで肩こりがひどくなってしまったので、湿布薬でも買おうかと薬局を検索すると、歩いていける距離にツルハドラッグがあることが判った。千歳駅に行くよりいくらか近い感じだったのと、ソコから目と鼻の先にヤマダ電機があるようなので、昼飯を食べてから行ってみた。20分ほど歩いて薬局に到着。部屋の消臭剤やら汗ふきシートやらを買い、歩いて5分ほどのヤマダ電機へ。



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ここで一度ポイントを整理しよう。問題点は


A どうもマイクがブッ壊れているようで、こちらの声が相手に聞こえていないらしい。

B バッテリーの持ちが悪くなっている気がする。その上充電時間も短くなっている気がする。


の2点。つまり、問題点をクリアするにはバッテリーを交換した上で本体を修理するか、またはそっくり買い替える必要がある。さらに買い替えに当たっての条件は


C ガラケーは高すぎるし、ローンの終わる2年後を見据えてもスマートフォンにしておきたい。

D スマホにするなら、おサイフケータイとワンセグ(コレは緊急用)に加え、2年使うことを考えるとテザリングも外せない。


の2点がポイントになってくる。docomoのスマホのうち条件Dを満たしているのは、今の時点ではMedias WPとAQUOSホンの2機だが、どちらもデザインが気に入らないので、この時点でdocomoでの機種変はなくなる。

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 さっそく携帯売り場へ足を向ける。何度考えてもスマホはどれも一長一短。結局「iPhone vs その他」という構図に変わりはないわけだ。それならガラケーの安いのはないかな、と目についたのがNECの新型。いま使っているものと同じスライド式でワンセグ、おサイフケータイにBluetoothはもちろん生活防水まで付いて、なんと契約変更で実質¥0!


…¥0?何だ「契約変更」って?


 売り場のネーちゃんを捕まえて聞いてみると、何のことはない、「mova→FOMA」の買い替えのことだという。FOMA同士の機種変だとやはり5万以上するそうだ。紛らわしいよ!黒いボディに差し色の赤がカッコ良かったのに、残念。

 やっぱりダメだな〜、と帰途につこうとして、ふとiPhoneが目に入った。「本体価格実質無料って、どういう意味だろう?」と眺めていると、ソフトバンクのネーちゃんに捕まった。彼女によると、毎月の請求額から本体価格を24分割した金額が割り引かれるので、2年使い続ければ本体価格分は無料になる、ということらしい。その上、月々のパケホ額は、docomoより¥1000ほど安いそうだ。しかもAndroidでは既に出始めているというウイルスが、iOSでは今のところ確認されていないという。この辺はさすがApple。

 …ということは、セキュリティ上「安全」とされるiPhoneをメインに、FOMAはSuicaやEdyのチャージの時だけデータ通信すれば、結構安く行けるんじゃないか?アパートの電話もYahoo!BBのIP番号にかければ通話料無料のはずだ。結局2台持ちになってしまうが仕方がない。


 と思ったのだが、冷静に考えると、iPhoneは既に5代目が発表されていて、9月頃には発売との噂もあるぐらいだ。さすがにモデル末期になって2年縛りで買うのもバカバカしい。やれやれ、危うく誘導されるところだったぜ。



 ヤマダ電機を後にしながら、やはり困ったときはプロに相談するのが一番!と、帰り道にあるドコモショップに寄ってみた。どこの店舗もそうだが、ここも人が多い。数分ほど待たされて席に案内され、問題点A、Bについて話すと、本体とバッテリーを確認するという。果たして出された結果は、

a マイクは壊れていて、修理のため預りになる

b バッテリーはそろそろ寿命で、7割程度しか充電できなくなっている

であった。本体の修理の間は代替品を貸してくれるそうだ。しかも保証期間内なので修理代は無料、バッテリーも無償提供だという。それでは…と修理を依頼しようとしたら、なんとバッテリーは店頭在庫がなく、本体の修理については2週間ほどかかるという。



ち ょ っ と ま て 。



 2週間後だと千歳にいるかどうか微妙な時期だ。それについて相談すると、本体引き取り、交換と、バッテリーの受け取りは石岡店でできるようにしてくれるという。なんてサービスいいんだdocomo。結構無茶を言ったと思うが、まぁ通算10年以上使ってるんだから、このぐらいしてもらってもバチは当たるまい。

 しかしココからが長かった!電話帳とアドレス帳の移行こそすぐに終わったが、「手続きにミスがあってはいけない」といちいち確認を求められるのに加え、EdyとモバイルSuicaの移行ではデータのやり取りに地味〜に時間がかかり、結局店に入ってから1時間ぐらいかかったんじゃないだろうか?それでも無事に代替機を手にすることができた。


「同じ機種がなかったので、一番近いものを御用意しました。」

と差し出されたのはN-07Aという、一見色が違うだけの、ほとんど差がないモデル。デスクトップ画面やキー、ロゴなどが電卓やデジタル時計のようなフォントで、なんかカッコイイぞ。機能上決定的に違うのは、どうも加速度センサーでも付いているらしく、カメラモードやワンセグの時に、本体が縦と横で画面が切り替わること。この能力を生かした万歩計の機能も付いているようで、ちょっと遊んでみても面白そうだ。色はVermilionと書いてあったが、どう見てもオレンジ。それも郵便ポストを鮮やかにしたような色だ。明るいところで見ると釣りの「浮き」や我が社で使っている「四型練習機」の翼端のような蛍光オレンジにも見える。が、まぁ朱色っちゃ朱色かなぁ?使い勝手もほぼ同じ。webを見る時のキーの操作がちょっと違うので戸惑うのと、反応が少し遅いのが気になる。


 というわけで、ここ1〜2ヶ月悩み続けた携帯電話問題に、一応の終止符が打たれた。…ただしiPhone5がテザリング対応だったら、2台持ちにするかも知れない(笑)。




で、帰ってしばらくして気がついた。






湿 布 薬 買 っ て な い じ ゃ ん !






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第141話 スマートフォン狂騒曲

北海道出張も2度目の週末を迎えたが、休日に限らず出張中は基本的に「お金を使わない」のが私の予定。外出をすれば当然お金を使わざるを得ないことから、外出そのものを局限しているのだが、これが暇を持て余していけない。ジョギングは天候に左右される上(いや「雨でも走れ」って話だが)、走ってもせいぜい1時間では大した暇つぶしにもならない。病院の大部屋のような、かつテレビもない場所で、個人スペースはベッドの上+α程度。本を読むのも一日中というわけにいかず、こんなことならパソコン用のワンセグチューナーでも用意しておくんだったが、まさか今どき部屋にテレビが無いとは予想しなかった。 

 そんな環境で「外出を局限」となると、退屈な一日を何となくダラダラと過ごすのに手放せないのが携帯電話。ネット環境がないのが我慢ならないので、コチラに来てからはネット検索等での使用頻度が普段より高く、どうやらケータイ依存がかなり進行しているらしい。自分のコトながら「この先の人生は大丈夫か」と心配になるが、まぁそんな使い方をしていることもあって、バッテリーの持ちが悪くなってきている気がするのだった。バッテリーパックを確かめると、心なしか膨らんでいるような。そろそろ寿命か…そりゃ2年半使ってるもんな。そもそも充電の状態も最近ちょった怪しい。

 その上、しばらく前に机から落として内蔵マイクが壊れたから、通話の時はイヤホンマイクや青歯ヘッドセットで騙し騙し使っているが、非常に不便だし…と、色々と理由をつけてスマホ(スマートフォン)導入を検討したり諦めたりと、かねてからそんな感じだったのだ。


 ところで、今までスマホ導入を見送ってきた背景に、FeliCa非対応というのがある。Edy、モバイルSuica、マックの「かざすクーポン」にヤマダ電機のケータイ会員証等々、おサイフケータイの機能は結構頻繁に使うので、今さら切り捨てられない。かといってガラケー(ガラパゴス携帯、いわゆる普通のケータイ)とスマホの2台持ちは費用がかかる上に、そもそも全然「スマート」じゃないその使い方が絶対に許せない(笑)。


 そこへ颯爽と現れたdocomo夏の新作。スマホにFeliCa、ワンセグ、赤外線通信を搭載した、いわゆる「ガラスマ」の登場である。目をつけたのは、Sony EricssonのXperia ACRO。世界モデルとして定評のあるXperiaシリーズにFeliCaを搭載。コレは見逃せないでしょ。さすがソニエリ。さすが世界ブランド。デザインも(まぁAppleには負けるが)美しいし、コレこそが最右翼!大本命!radikoも聞けるから、出張先でわざわざマックまで「ネット外出」しなくてもいいし、コレで「2台持ち」しなくていいゼ!もう発売と同時に買っちゃうもんね〜!



 などと吹きまくっていたのだが、発売が北海道出張より後になったことで、状況が一変。



 まず、6月中の発売だったら茨城県の被災地割引で1万円安く買えた(らしい)のだが、7月にズレ込んだことでソレができなくなってしまった。「だったらガラケーでいいや〜」と思ってたら、スマホの平均価格3〜4万円に対してガラケーの機種変は平均的に2万円UPの5〜6万。ガラケー高杉。docomo様はどーしてもスマホに乗り換えて欲しいみたい。そりゃそうだろ。パケ代でガッポリ儲けられるしね。FOMAの料金をmovaより下げてFOMAへの乗り換えを推し進めたのと似ている気がする。docomoが「官僚的」と言われるのって、多分こういう所なんだろうな。

 話がそれたが「じゃあやっぱりACRO買っちゃうか?」などと調べていて気になったのが「テザリング」なるキーワード。調べてみると「テザリング」とは要するに、スマホをモバイルルーターとして使う機能のようだ。なるほど!「テザリングありのガラスマ」なら、ケータイ、スマホ、モバイルルーターが一つになってるってことか。通信速度はともかく、これなら本当にネット外出の必要がなくなっちゃうね。後でiPod touchを買って、外出先でもその機能を十分生かせるね。将来的には、家のネット回線も必要なくなるんじゃないだろうか?



 

…などと皮算用をしていたのだが、ナンテコッタイ。Xperiaは


テ ザ リ ン グ 非 対 応


あぅ…。いやしかし、Xperia X10(初代モデル)ではテザリング対応にする裏技みたいなのがあるみたいだし、そもそも他の機種が対応出来てるんだから、技術的に無理ってことはないと思うんだが。やはり故意にキャンセルしてるのか。裏の事情がありそうだな〜。

 次点を選ぶとなると、機能だけで言えばFeliCa、ワンセグ(しかも録画可能)、赤外線通信にテザリングと生活防水までついた「全部載せガラスマ」Medias WPなんだろうが、薄すぎて持ちにくい上、なによりデザインがキライ。GALAXYも違うし、AQUOSホンなどもっての他(失礼!)。まぁiPhoneにFeliCaとテザリングが付けば円満解決なのだが、FeliCaなんか絶対無理だしね。


 じゃあ茨城に戻って秋モデルか冬モデルに、かっこいい全部載せガラスマ(ってゆーかXperia)が出たら買うのか?といえば、答えはノー。今のケータイの液晶が割れる、ボタンが効かなくなるなど、実用的に使えなくならない限り、多分ソレはない。なぜなら、家に帰ればスマホの機能は一切必要なくなるからである。テザリングを使ってYahoo!BBを解約しても、私が携帯を持って外出すると妻が家でネットできなくなるし、二人でスマホにしてテザリングだと合計約1万円UP(docomoはテザリング使用で最大約5000UP)。コレでは通信料金が上がってしまって本末転倒だ。結局のところ、我が家の結論としては「将来的にはスマホを導入せざるを得ないだろうが、無理して今スグ買うものではない」ということである。





つーか私の場合「ケータイ買い換えようかな〜」が「新しいオモチャ欲しいな〜」と同義なのが妻にバレバレなので


「ど〜〜〜〜〜しても『必要』なら買えば?」


と言われて買うに買えなくなってしまったのだった(笑)。そんな理由(オモチャ欲しい)で買い換えるの、自分でもイヤだしね。




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第138話 非常事態

 最初に。この度の震災で被害に遭われた方々にお見舞い申し上げるとともに、亡くなった方々のご冥福をお祈りします。

 そのとき私は、4月の勤務について後輩と電話で話していた。話が終わりかけた頃に揺れに気づいたが、いつも通りに収まるのを待っていた。ところが予想以上に揺れは長く続き、しかも徐々に大きくなっていった。窓の外を見ると飛行機が揺れ、周りにいた整備員もパイロットも、何が起こっているのかという表情。さすがにコレはまずいと思って外に出た。揺れが収まり、部屋に戻ると、飲みかけにしてあったコーヒーが、カップから少しこぼれていた。しばらくすると「全員出勤」の指示が出た。


 笠間市役所で働く妻と連絡をとろうとするが、携帯電話は回線が混雑してつながらない。幸いメールは生きているようなので、妻と両親、弟に安否確認のメールを送ると、しばらくして両親から無事であることを伝えるメールが、その後妻からは、電車が止まっているはずなのに、なぜか帰宅したとのメールが届いた。電話が繋がって判ったことだが、所要のためにクルマで石岡まで来る人がいて、同乗して帰ってきたらしい。

 アパートの方は地震の振動で鍵が外れ、すべての窓が全開になっていたこと、洗面所のコップと作りかけのヨーグルトの瓶が落ちて割れたことぐらいで、心配した食器棚や結婚記念の額縁、去年買ったばかりのテレビ、暮れの沖縄旅行で買ってきた泡盛のカメ(しかも未開封!)などは無事とのことだった。さすがに電気、ガス、水道は止まってしまったようだ。

 その後は予想通り、何度も余震の起こる先の見えない状態で、全員職場に泊まることになった。翌日からは夜9時ぐらいに帰宅できるようになったが、いつ職場に拘束されるか分からないため、替えの下着は確保した上で出勤することにした。通常のフライトはできないため、仕事といえば定期整備ばかりで、一部の人間を除いては基本的に職場に待機している状態が、いまだに続いている。


 アパートに戻るとひと通りのライフラインは復旧していた(水道だけはしばらく断続的に断水していた)が、自宅の周りや通勤経路には、ブロック塀が崩れた家や、屋根瓦が落ちてブルーシートがかかった家が何件もある。アパートや、隣にあるショッピングセンターの駐車場にはヒビがいくつも入っている。靴屋の天井は一部抜け落ちていたし、裏の焼き鳥屋の前の道は、地盤沈下で崩れて通れないため、カラーコーンが立っていた(後に修復され、現在は通行できる)。周囲の状態を見たり、職場の人たちの話を聞くと、ほとんど無傷だったのはラッキーだったと思う。

 

ニュースやインターネットで盛んに言われている「ガソリン難民」だが、基本的に車がないと動けない「クルマ依存社会」である茨城では、いまガソリンを入手するのはかなり困難で、それはここ石岡も変わらない。15日の出勤前に並んだときは、あと5台というところまで来て売り切れた。二日後に店を変えてリベンジしたが、朝5時半から6時間ほど待って、入れられたのは20lほど(¥3000の給油制限をしているため)。わずか9往復分では通勤以外の用途で無駄使いするわけにもいかない(もっとも地震から1週間が過ぎて態勢がある程度確立されたので、この週末は「出勤者以外は自宅待機」となっているのだが)。


 同じくTVなどで散々言われていることだが、このような非常事態になり、日ごろどれだけエネルギーに依存しているかを実感する。特に電気が止まると照明はもちろん、テレビやインターネットで情報を得ることができず、エアコンで暖を取ることができない。ガソリンスタンドのポンプも電気で動いているから、給油ができない。燃料の給油ができないと仕事に行けない、重機が動かないから地盤が崩れて動かなくなった電車の線路を直せない、被災地の復興ができない等、挙げればキリがない。

 震災から10日ほど経って普通の生活が戻ってきつつあるが、この際だから今までの生活を見なおしてみるといいかも知れない。とりあえず、トイレを風呂の残り湯で流すことから始めてみよう。





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第136話 赤い黒豹の断捨離な日々

 まずは、新年明けましておめでとうございます。昨年はほとんど更新がありませんでしたが、今年は1話でも多く更新していきたいと思いますので、引き続きのんびりお付き合いのほど、よろしくお願いします。


 と、年が改まって半月過ぎようとしている頃になって年頭の挨拶をしておいて、話は年末に遡るが、最近各メディアで流行りの「断捨離」について書かれた本を読む機会があった。曰く、モノに対する執着を捨て、ただ持っているだけのものを手放して、今の自分にとって本当に必要と思うものだけを身の回りに置いておく、ということである。

 振り返ってみれば、我が家には「ただ持っているだけのもの」、つまり実質的に「不用品」と言える物がかなりの数ある。本によると、そのような物は置いておくだけでもスペースを取るが、その「スペース」は家賃の一部を占めている…つまり「不用品を保管するために家賃を払っている」と考えることができるそうだ。なるほど。

 捨てられないものの多くは、思い出があったり、当時流行ったものだったり、高い金を出してやっと買ったものだったりと、それなりに捨てられない理由があるものだが、「今の自分に絶対必要か?」といえば、答えは決して「YES」ばかりではないだろう。しかし思い出のいっぱい詰まった「タンスの肥やし」も「すでにその役目は終えた」と思えば、かなり楽に手放すことができる。まずはモノに対する執着を捨て去るところから「断捨離」は始まるのだそうだ。

 因みにこれらは、私が読んだ本に書かれていた考え方である。折しも年末の大掃除の時期である。私も考え方を変え、大好きだった「不用品」たちと決別することにした。


 ところで、知っている方もいると思うが、私には収集癖があるようだ。で、例えばその時好きになった歌手のCDを1枚買うと、その人のそれまでの作品を全部買いたくなる。そしてハマっている間は、新作が出るたびに買い続ける。渡辺美里に始まり、遊佐未森、谷村有美、大学時代にはFair Childに広瀬香美、洋楽ではMR.BIG、テリー・ボジオ等々…ある人が終わると次の人、それを繰り返しているうちに、手元にあるCDの枚数は200枚以上になってしまった。最近はiTunesとiPodを使っているので、CDはレンタルしたものをデータ化することでCDの所有枚数は増えていないが(そのかわりデータとして6000曲近くある)、だからといって持っているCDをプレーヤーに入れて聞くということもあまりない。それなら手持ち分もデータ化すれば、必ずしもCDとして手元においておく必要はなくなるだろう。

 また10年ほど前のG-SHOCKブームの頃に買ったG-SHOCKとBaby-Gは、合計30本以上になる。ただし当時は沖縄に住んでいたことに加え、私のアマノジャクな性格のせいで、本当に激レアと言えるものは買わなかった。よって手元にある、'96〜'98Extremeシリーズやテリエ・ハーカンセンモデル、A.D.M.A.モデルなどは確かに限定品だし、F-1モデルやラリーモデルなどの珍品もあるが、高額なプレミア価格が望めるものは1つもない。かといって手元にあっても、10年寝かせた腕時計を、今後使うことはないだろう。



 余談になるが、G-SHOCKはそのほとんどのモデルで、ウレタン製ベゼルを採用している。しかし無類の対衝撃構造を誇り、通常の使い方ではまず壊れることのないG-SHOCKも、さすがにウレタンの劣化には勝てない。しばらく(ベゼルにツヤが出てくるぐらい?)着用した後、新しいモデルに買い換えて、今まで使ってたものを使わなくなったとすると、保管中にウレタンの劣化が進む。何年か経って次に取り出したときには、油分がにじみ出たように表面がうっすらと濡れていることがあるが、こうなるともう遅い。ちょっとした力が加わるだけでヒビが入り、ひどい物になると耐衝撃どころか、指の力だけで簡単に砕けてしまうのである。交換用のベゼルを買おうとしたところで、スペアパーツの生産はすでに終了していて手に入らず、モジュールがむき出しのままのG-SHOCKが、我が家にも3本ある。さすがに売るわけにもいかず、部品取りにもできず、手放すには捨てるより他にない。不思議なことにこの症状は、使い続けている間と未使用品では発生しない。



 さて、その他にも買って1度読んだきりの本や雑誌、1度も使っていない食器、着なくなった服など、役目を終えて「大切に保管」され、おそらく2度と出番を迎えることのないモノたちの分量は、ちょっと見直しただけで何と衣装ケース4つ分になった。そしてこれらをリサイクルショップに持ち込むと、買取総額は2万円を越えるほどとなった。

 因みにその金額のほとんどは、G-SHOCK(22本)を売った分で、残りはCD(数十枚)を売った分である。それ以外のものは、ほとんど値段らしい値段がつかなかった。もちろん全く値段のつかなかったものや、引き取ってもらうことさえ叶わなかったものだってあり、それらは残念ながらゴミとして処分せざるを得なかった。



 「モノを買うなら形に残るものを」と言って、何でも手元に置いておきたがっていた若い頃と違い、今はなるべくモノのない、シンプルで身軽な、ムダのない生活をしたいと思う。あえて分かりやすく例えると、それは無印良品のカタログ写真のような。必要最小限のモノだけで、慎ましやかに生きていく、そういうイメージを「洗練されている」と感じるのは、年をとった証拠かもしれないし、あるいは時代の流れ、今の流行りなのかもしれない。いずれにせよ、本当は手放したい、手放すべき「不用品」は、まだまだたくさんあるのだ。


 とか何とか言いながら、G-SHOCKが思いのほか高く売れたことに気を良くした赤い黒豹。そのリサイクルショップで、よりによってギターアンプを買ってきてしまったのだった。ぜんぜん「断捨離」になっていないのである。いや〜、だって中古の練習用とはいえ、Fenderのアンプが¥8000で手に入るとは思わないじゃないか!ただのオブジェになるかもしれない、このギターアンプの話は、また後日。





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第132話 クマのケツ

 この週末は北極圏を目指し、アラスカの大地を北へ進むこととなった。縮尺がよく分からないのだが、誘い主は「地図で見ると半日ちょっとで往復出来そうだ」という。メンバーは3人。運転を交代しながらなら大丈夫だろう。北極圏の入口にあるという看板の「写真を取るためだけ」の旅に出発!

 朝7時過ぎにクルマで職場を出発。約30分でフェアバンクス市街を通りすぎる。ここまではいつも通りだ。市街地を抜けると未知のエリアへ突入する。進むごとに民家はまばらになっていき、その途中にアラスカパイプラインを間近で見られる「公園のような施設」があるのが確認できた。もう少し進むと本当に田舎道になってしまったが、やがて見えてきたガソリンスタンドで休憩。このガソリンスタンドは、映画に出てくるようにレストランと商店が併設されていた。
 休憩を終え再び走り出すと、いつの間にか生活の匂いはほとんどなくなってしまい、峠道のような風景に変わっていた。ただし道幅は十分で、カーブは非常に緩やかだ。朝早い(と言っても9時は廻っているが)せいか、道を通るクルマはほとんど無い。見晴らしの良さそうなところを選んで車を降りると、空気中の湿度が低いせいだろう、関東とはまるで違う、とても鮮やかな青色の空である。

 走り出してから2時間ほど過ぎころ、分岐点に差し掛かった。看板を見るとなぜか無数の弾痕がある。普段やたらと撃てない拳銃を、こういう所で試し撃ちするわけか。ここがアメリカなんだと気付かされる瞬間である。で、その看板によると、左へ進めばマンリー温泉。ということは、北極圏に行くならもちろん直進。この先はダルトン・ハイウェイというらしい。一応ここが地図上のどの辺なのか確認すると、なんと全行程の3分の1程度であることが分かった。このペースだと北極圏に入るまでに半日潰してしまう。なんてこったい。そういえば「舗装されてない悪路が続く」と、噂にチラッと聞いた気がするが、今のところ綺麗とは言えないまでも舗装路が続いているし、「ハイウェイ」と名乗るからにはたぶん大丈夫。ここまで来たからには行くしかないでしょう!

 と、この見立てが甘かったと気づくのは、この直後であった。腹を括ってクルマを走らせたはイイが、よりによってすぐ先がダートなのである。しかも「工事中」のように「その部分」だけではなく、その先もひたすら未舗装の道路が続く。普通のセダン(FORD FUSION)に乗ってきて、本当にこの先大丈夫なのだろうかと心配しつつも、まぁ走れないことはないので前に進む。なるほど生活圏にこういう道が多いなら、セダンよりクロカンだろう。道理で目にするクルマに泥だらけのピックアップトラックが多いわけだ。砂塵を巻き上げダートを疾走する我らがFUSIONは、帰る頃にはWRCカーみたいな汚れ方であろう。

 時間は昼にさしかかり、心なしか交通量が増えてきたような気がする。しかもキャンピングカーやピックアップトラックの他は、日本では俗に「コンボイ」(「コンボイ」は車名ではない)と言われる、ハナの長い、煙突を2本背負った特大のトレーラー(写真1枚目参照)。こんなのが前から何台もやってくるのだ。未舗装路ではあるが、しっかりと踏み固められているのは、重量のある車が行き来するからなのであろう。
 山火事から緑が再生し始めた(アラスカは乾燥しているので山火事が多いそうだ)、木がまばらな山道をどこまでも進む。ランドマークがないので、地図上のどこにいるのかも、次の町まで何時間走ればいいのかも全く見当がつかない。遂にFMラジオも受信できなくなり、行けども行けども何も無い、テレビでしか見たことのない風景が、ただ延々と続く。やがて道端に「ユーコン川まで〇〇マイル」という標識が出始めた。ここまで行けば何かがありそうだ。そうこうしているうちに、今まで見てきたより幅の広い川が見えてきた。どうやらコレがユーコン川らしい。木でできた(もちろん骨格は鉄骨だろう)橋を渡ると、キャンプ場らしきものがあった。

 ここはオートキャンプもできるほか、売店に食堂、簡単な宿泊施設もガソリンスタンドもあるようだ。ここの売店で昼食にする。店の入口には熊の、なぜか下半身だけが描かれている。「Restaurant Bear’s Hip(クマのケツ食堂)」とでも言うつもりだろうか。決して上手とは言えない上に、看板にしてはデザインもイマイチだ。アメリカ人のセンスはよく分からない。
 南極観測基地のような外観の建物に入ると、土産屋とレストランが併設された店だった。流儀が良くわからないので、女将さんらしき人に「ここ、レストランですよね?」と尋ねると「お食事ですか?」と聞かれたので「はい」と答えて席につく。ブレックファストは普段食べてるのと変わらない感じだったので、ランチメニューの中から「サーモンバーガー」を選択。添え物は、いつも食べてるフライドポテトは敬遠し、ポテトサラダにする。サーモンバーガーはサーモンのパテを挟んだハンバーガー。ちょっと味の想像がつかなかったが、食べてみると意外にイケる。ポテトサラダもいい感じだ。
 ふと、隣の席に座った老婆から「熊の物語は読みましたか?」と1冊のバインダーが渡された。そこに書かれていた内容は、こんな感じだ。

 2004年にこの辺りで大きな山火事があり、そこに棲んでいた熊たちが棲み家を追われたまま、季節は冬になってしまった。山火事で十分な食べ物を得られず、十分な脂肪を蓄えることができないまま冬を迎えた1頭の熊がある夜、冬季休業中であったこの店に、事務所の窓を割って忍び込んだ。事務所を、売店を、キッチンを、餌を求めて荒らし回った熊だったが、休業中の売店に食料があるはずもなく、宿泊施設から枕やシーツを集めて寝床を作ると遂に力尽き、眠ったまま死んでしまったという。店の外にあった熊の後ろ姿は看板ではなく、熊に破られた事務所の窓だったのだ。ここで窓を綺麗に修理して、何もなかったように営業を続けるのが日本人。アメリカ人はコレをベニヤ板で塞ぎ、外側に熊の下半身、内側(事務所側)に上半身を描いて、店のエピソードにした。発想の豊かさ、ユーモアと逞しさに脱帽である。

 さてさて、食事を終えた我々だが、この時点ですでに午後1時半。北極圏まではダートを90km。ペースが上げられらない上、同じ行程を戻らなければならないと考えると、部屋に戻るのは夜中になってしまいそうだ。暗くなる心配がないとはいえ、やはりセダンで来たことに無理があったと泣く泣く諦めて、もと来た道を引き返した。いつか機会があれば、その時はクロカン四駆でリベンジしたい。



※追記
ちなみに「北極圏の看板」は、こんな感じらしい。


2012.5.4 追記
このレストラン、正しくは「Yukon River Camp」というらしい。
所在地は
Mile 56 Dalton Highway, Yukon River Crossing, AK
である。



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第131話 アラスカで見た妙なもの

 その国にはその国なりの文化や風習がある。海外から日本にやってきた人たちも、同じように「日本にはこんな物があるのか!」とか「コレはナシだろ〜」とか思うに違いない。今回アラスカに来て、最初に見た奇妙なものといえば、コレだ。

 どの車にも、ナンバープレートの近くに電源コードのようなものがある。まだ日本ではあまり普及していないプラグインハイブリッドだが、アラスカでの普及率は、ほぼ100%に違いない。駐車場には必ずコンセントのついたポールが立っており、ここから充電できる仕組みのようで、インフラ整備も完璧だ。う〜ん、さすが氷河のあるところは、環境に対する配慮が違う。日本も国を上げて、このぐらい目指さなければ。



 …ではなく、正解はエンジンが凍らないためのもの。アラスカの冬はマイナス40℃にも達するので、ただ停めたままにするとエンジンが停止中に凍りついてしまい、再始動できなくなるという。そこで、エンジンを電熱器のようなもので温めるのだが、その電源をとるのがこのケーブルと、駐車場のポールだということである。マイナス40℃と言えば、バナナで釘が打てたり、新鮮なバラがガラス細工のように粉々になったりする温度。アラスカの人々が使うエンジンオイルは、当然モー◯ル1だろう。ちなみにエンジンオイルは非常に安く、カストロールの「EDGE」が1クオート(0.946リッター)で$7以下。現在のレートなら¥600ちょっとである。4リッター入れたって、¥3000しないのだ。羨ましい。なおガソリンは1ガロン(約3.8リッター)で$3.6程度と、こちらも激安だ。
 なお、日本では「アメ車はバカみたいにデカい」というイメージがあるが、こちらでは道も駐車場も日本よりはるかに広く作ってあるため、慣れてしまうとデカくてもイイような気がしてくるから不思議。時々見かけるVitz(こちらではYarisという名前だ)が軽自動車のようだ。もちろん軽自動車は存在しない。ちなみに日本車ではトヨタ、ホンダの普及率が高いようなイメージがあったが、三菱、スバルに加え、意外(失礼)にマツダが頑張っているようだ。

 奇妙といえば、食文化。コレばかりは埋めようがない。アメリカの味付けは総じて「大味」と言われているが、まさにそのとおりで、大抵は味付けがしてないか、濃すぎるかのどちらか。特に甘いモノで顕著な気がする。
 飲み物はジュースかソーダ、エナジー飲料に大別できる。日本にある缶コーヒーや乳酸菌飲料は見たことがない。その代わりエナジー飲料は非常に種類が豊富で、レッドブル、モンスター、ロックスター、ゲータレードなど日本でおなじみの商品が並ぶが、バリエーションが多い。リプトンのグリーンティーがあって買った人がいたが、「シトラスフレーバーで飲めたものじゃない」と言っていた。いやいやいや…緑茶に柑橘系は無理だろ。

 で、私が気になって買ったのがコレ。日本でもおなじみの野菜ジュース「V8」。しかしよく見ると「SPICY HOT」つまり「辛口」である。飲むと確かに辛く、ブラッディ・マリーにタバスコを加えた時の味によく似ている。健康的なのか不健康なのか…。決して不味くはないが、好みは分かれそうだ。


 またある日、同じ部屋で生活している先輩が、売店でカップ焼きそばを買ってきた。かやくと水(お湯ではない)を入れてレンジで4分、1分冷ました後に粉末ソースをかけて出来上がり。湯切りの工程がないので若干水分が残る感じだが、食べられなくはないと言っていた。ただし焼きそばらしい味ではないらしい。確かにニンニク臭が強烈だった。別の日にはラーメン屋(フェアバンクスの繁華街の外れに、1軒だけある)に行った人がいたらしいが、トムヤムクンのような味で、辛かったとの噂。どうもアメリカ人にとって中華はエスニック料理の一部のようだ。


 区別がつかないといえば、今回はカミサリー(主に食品を扱うスーパーのようなところ)で、すれ違いざまに「アニョハセヨ〜」と声をかけられた。グアムに行ったときにはTシャツ屋の店員から中国語(たぶん)で声をかけられたし、沖縄に行ったばかりの頃には、米軍基地の近くのピザ屋で会計時に「円?ドル?」と聞かれた。確かに大陸系の顔なのだが、行く先々でコリアンやチャイニーズに間違われるのってorz...


※おまけ
売店の入り口で見つけた、珍しい(?)ハスキーの草刈機。何故かトップカバーに「HONDA」のロゴがあるのだが…?
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第130話 最後の開拓地

 前回UPしたとおり、仕事の都合でアラスカに来ているのだが、幸運にもネット環境が一応確保できたので、Web巡回はちょこちょこ出来そうだ。ファストフード店に行けば無線LANが使えるが、滞在している部屋は有線のみ。しかもケーブルが短いため使い勝手はイマイチ。だが通信速度は非常に速い。もしかしたら自宅より速いかもしれない。

 6月2日の朝、いつも通り職場に出向き、朝イチの仕事だけ手伝ったあと10時のバスに乗って成田空港へ。羽田は何度も行っているが、成田は3回目。しかも自分が使うのは初めてで勝手がわからず、一緒に来た人たちの後に続いてチェックイン・カウンターへ向かう。滞在先の地名や宿泊先の名称まで聞かれると思ってなかったのでオロオロしかけていると、隣の列から助け舟が出て無事クリア。搭乗まではかなり時間があるので、bayFMのサテライトスタジオ「SKYGATE」を見に行ったが、当然誰もいなかった。金曜出国だったら良かったのに(公開放送は金曜9〜16時)。集合時間になり出国審査を経て搭乗口へ。我々が乗るエアバスA330、DL296便はすでにボーディングブリッジが接続され、いつでも準備OKという感じだ。旅客機になんて何度も乗っているが、初の海外と思うとテンションが上がる。
 そしていよいよ搭乗。職場内の一部ではビジネスクラスという噂もあったが、普通にエコノミークラスである。まぁそうだろうな。公務とはいえ、20人近くもビジネスで行かせるほど台所事情は良くないハズ。しかも真ん中の列。通路側なのがせめてもの救いだ。窮屈な席に押し込められたまま離陸。レベルフライトになり、しばらくするとドリンクサービスが始まった。なんとソフトドリンクだけでなくビールやワインも無料だという。だったら迷わず(本当はちょっとだけ迷ったが)

「 ビ ー ル お 願 い し ま す っ ! 」

 差し出されたハイネケンを飲み終わってまたしばらくすると、今度は夕食。別に腹は減ってないので後でもいいか尋ねると、冷めるので今食べてくれという。仕方ないなぁ。チキンかビーフかと聞かれたのでチキンを頼むと、出てきたのは鶏の照り焼き丼。しかも大して温かくない。まぁ和食はしばらく食べられないからヨシとする。狭いシートに苦労しながら機内食を食べ、ビールのお代わりを飲み終えて、不自然な姿勢で眠りについた。

 どのぐらい眠れただろうか。首から後頭部に違和感を感じて目を覚ますと、どうやら朝になったようだ。程なくして機内ではウェットティッシュが配られた。どうもコレで顔を拭けということらしいので、ファミレスで休憩する中年サラリーマンよろしく耳の裏や首筋まで遠慮なく拭いた。軽めの朝食が出された後、1時間ちょっとでシアトルに到着した。
 シアトルに着くと、まずは入国審査である。一般の旅行客は非常に長い列を作っているが、こちらは公務で来ているので非常に簡単に済んでしまう。次にトランジットのため一度荷物を回収して、再度預ける。その後手荷物検査を受け、ターミナル連絡用の地下鉄に乗って、アラスカ航空のターミナルまで移動。地上に出ると、なんと雨である。う〜ん、さすが俺。
 こちらのターミナルにはおみやげ店やスターバックス、バーガーキングなどがある。あまり大きくはないが、無線LANがあるのはさすがである(前回のコメントはここで投稿)。ここでも4時間以上待って搭乗する。今度の機種はB737。比較的新しいモデルのようだが、片側3列で中央列はない。テレビモニターどころか肘掛にヘッドホンプラグもなく、ライフジャケットの説明を超ベテランのCAさんが実演でやっていたのが逆に新鮮だ。ちなみにデルタ航空もCAさんは「ベテランのお姉さん」(笑)で、男性も2人いた。「若いねーちゃんばっか乗せて飛んでるのなんて国内線だけだよ」と先輩が言っていたのは、どうも本当らしい。

 やはりシアトルまでの機内ではよく眠れなかったのだろう。エプロンから滑走路までのタクシー中にウトウト。シアトルの町並み(思ったより田舎だ)を窓越しに見ながら離陸し、雲を抜け地上が見えなくなった辺りで完全に落ちた。目が覚めて窓の外を見ると、雲の切れ間から見えるのはなんと一面の雪山。どのあたりを飛んでいるのだろう。地上を見続けていると、雪山から草原(ツンドラ?)のような景色に変わったが、人が住んでいる気配は全くない。全く未開の土地のようだ。日本ではありえない光景だが、地球にはまだまだこういう所があるのだと、改めて実感する。やがて着陸態勢に入るとのアナウンスののち機体が降下を始めると、眼下に今回の仕事場らしきものが見えた。


 国内線では体験したことのないバンク角をとり、グルッと旋回するような感じでフェアバンクス空港に着陸。ターミナルに出ると事前の噂通り、茨城空港のような寂れた空港で人もあまりいないが、最近改装したばかりとあって非常に綺麗で、しかも木を基調としたデザインが数段オシャレだ。
 ターミナルを降りて荷物を受け取りレンタカーを手配。上層部としては、ある程度の英会話力を持った人間を揃えたつもりらしいが、レンタカーを5台借りるのに1時間半もかかってしまった。ようやくのことで車に乗り込み、国道と高速道路を足したような(つまり、ところどころ信号も踏切もあるが、出入口もある)3車線道路を約40分走ると、今回の仕事場に到着だ。宿舎のチェックインでも手間取り、ようやくのことで寝床を確保した。

 出発日の起床が2日の4時半。宿場を出たのが10時。成田を出たのが16時半、シアトルに着いたのが現地時間で2日の7時半(日本時間3日0時半)。フェアバンクスについたのが15時半(同3日8時半)。宿泊部屋に着いたのは20時前(同3日13時)だっただろうか。多少仮眠したとはいえ都合1日半ぐらい動きっぱなしだったわけで、「そりゃ疲れるわ」というのが1日目の感想だが、困ったのはその後だった。この時期、アラスカは夜がたったの3時間しかないのだ。つまり19時に部屋に着いたとして、荷物を解きシャワーを浴びてビールの栓を空け、3本飲んでも時差ボケのせいか全然眠くならないのだ。しかも外の景色は夕方から少しも変わっていない。気がついたら23時を過ぎていたので、あわててベッドに入ったが、朝までに2回も起きてしまった。あれから3日が過ぎたが、体のリズムは何だかまだシャキッとしない。



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第129話 たまにはプロの味

 今年のGWのイベントとして、宇都宮餃子を食べに行くことにした。以前から妻にねだられながら、何となく先延ばしになっていたのだ。餃子は普段私が作っているのだが、最近は野菜が高いため作る頻度が落ちてるし、たまにはプロの餃子もいいだろう。そこで事前調査として、職場に何人かいる栃木県出身者に
「どの店がうまいのか?」
と尋ねたところと、
定番は「みんみん」、対抗が「正嗣(まさし)」
との回答を得られた。しかも「成人男性なら4人前は食べられる」と聞いたので、両方をハシゴして食べ比べてみることにした。


正嗣 メニュー 「北関東自動車道のおかげで、宇都宮までは40分程度で行ける」という事前情報のとおり、新緑を楽しみつつ常磐道〜北関東道を北上すると、確かに1時間もしないで宇都宮市内に入ることができた。ここからは事前に入手しておいた(というか栃木出身の先輩がわざわざ用意してくれた)「宇都宮餃子オフィシャルマップ(宇都宮餃子会発行)」をたよりに、まず「売切れ次第終了」という「正嗣」を目指した。開店時間の11時より早く到着してしまったので店の前で待っていると、我々の後ろにはいつの間にか行列が出来ていた。
 しばらくして開店。店に入ると、なんとメニューは焼餃子と水餃子の2つ(正確には、これに持ち帰り用の冷凍餃子が加わり3種類)しかない。他には水だけだ。「餃子専門店」なので、ライスもビールも置いていないという。しかもカウンター席のみ。硬派な割り切りがなんとも素晴らしい。席につき、予定通り焼餃子と水餃子を2人前ずつ注文すると、追加注文は受けないと言われた。コレまた硬派だ!でも大丈夫。次が待っているので、そんなにたくさん食べるつもりはない。

正嗣 焼餃子 出てきた餃子は割と小さめで、ジューシーだがあっさり味。これなら確かに楽勝で4人前行けそうだ。焼餃子の方は安心して食べられる味。軽めで、おやつ感覚でも行けそう。野菜がたっぷり入っているのか、適度な甘みがある。水餃子は本当に茹でてあるだけで、スープ(?)には何の味付けもされていないため、焼餃子同様タレにつけるか、醤油、ラー油、酢を入れて自分で味付けをする必要がある。あえて醤油を入れず、ラー油と多めの酢を入れると、餃子の味を壊すことなく食べられる。醤油を入れるなら、気持ち程度にした方がいいだろう。また、今回は焼餃子を先に出されてしまったため、水餃子を食べるのが後になってしまったが、先に水餃子を食べた方が、デリケートな味わいを楽しむことが出来そうだ。

 あっという間に食べ終わってしまったが、食べている間にも、持ち帰り用を買いに来るだけの客が次々とやって来て、どちらかというとイートインより持ち帰り主体という感じであった。それなりに腹が減っていたのに、あえて注文数を控えたことで、若干の物足りなさを感じながら、次の「みんみん」を目指す。

みんみん本店 外観
 「みんみん」本店は宇都宮駅前の繁華街のどまんなかにあり、駐車場は店の前にある有料駐車場(みんみん利用者は1時間は無料)を使う。店の前にはすでに行列ができており、我々が到着した時点ですでに40分待ちだという。系列店に行くことも提案されたが、わざわざ本店に来たのだからと丁重にお断りする。
 やっとのことで店内に通されると、中はさらにすごい盛況ぶり。メニューは焼餃子、水餃子の他に揚餃子が加わる。さらにはライスとビールもあるが、車で来たためビールは飲めないし、第一のんびり餃子を楽しむという雰囲気ではない。ここでは焼きを3人前、水餃子と揚げ餃子を2人前ずつ注文した。


みんみん 焼・水・揚
 まずは揚げ餃子が登場。皮がカリッと揚がって香ばしい。中の餡はこってりジューシーな感じだ。餡にしっかり味がついているのか、薄味好みの私に調味料は必要ない。これはビールに良く合いそうだ。続いて焼き餃子が登場。こちらもしっかりした、ライスが欲しくなる味だが、このタイミングで注文しても食べきる自信はない(笑)。最後は水餃子。これもラー油と多めの酢でいただく。餡に生姜の香りがほのかに漂って、いい感じだ。
 こちらの餃子は「正嗣」に比べて皮がやや厚めなのか、大きさはそれほど変わらないのにズッシリと食べ応えがある。逆に「正嗣」はあっさり系で味付けがあまりきつくない分、「みんみん」の後だと物足りなく感じるかもしれない。
 実に残念だったのが店の雰囲気。騒然として落ち着かないし、座席数もいたずらに増やしすぎで、通勤時間の立ち食いソバ屋じゃあるまいし、人口密度が高すぎる。その上対応が全体的に「ぞんざい」だ。繁盛しすぎて客のケアに手が回らないのがよく分かるが、宇都宮餃子を代表する店として知名度が全国的になっているのだから、味以外の部分までしっかりとやって欲しい。

 今回は2店間の時間をあまり空けなかったせいか、ちょっと食べ過ぎた感じで宇都宮を後にしたが、次の機会には、しっかり空腹の状態で「みんみん」や他の店舗も味わってみたい。家から宇都宮までせいぜい1時間半。高速代はたったの¥1000だし、どちらの店も1皿¥200程度。浜松餃子もいいが、宇都宮餃子は実にリーズナブルに楽しめるのだ。
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第128話 黄金のロボット

黄金のロボットといえば…

機動戦士Zガンダムに登場した百式?
重戦機エルガイムに登場したオージェ?
それとも、The Five Star Storiesの主役メカ、ナイト・オブ・ゴールド?

世代や好みによって意見が分かれるところだが、今回の主役は、その中のどれでもない。


先日職場で、子供の頃持っていた玩具の話になったとき、先輩が
「(かつて在籍していた)〇〇先輩の部屋に行ったら、

 ゴ ー ル ド ラ イ タ ン が 全 種 類 飾 っ て あ っ た 。」

と言った。

ゴールドライタン…30代半ばの諸兄はご存知のことと思う。東京12チャンネル(現テレビ東京)で放送されていた、ロボットアニメである。当時小学生だった私もよく見ていたし、近所の友達のひとりもゴールドライタンの玩具を持っていたっけ。
まぁその話は何となくそこで終わってしまったのだが、私の頭の中には仕事中も、その後帰宅してからも、オープニングテーマが流れ続けていたのである。

こんな時便利なのが、ご存知YouTube。検索すれば絶対に引っかかるに違いない。2日たってようやく検索する時間を得ることができた私は、そこに「ゴールドライタン」と入力し、出てきたリストの中から、あのメロディを聞くことが出来そうなものを選んだ。
うんうん。これこれ。ゴールドライタンって、いま見ると帽子をかぶってサングラスをかけてるみたいに見えるな。へ〜、これってタツノコの作品だったんだ。確かに、それっぽい。

そして、もうひとつ、ちょっと面白そうなのを選んでみた。 この声は、山本正之!なんだこの違和感の無さは?というか、なんだかコッチの方が、力強さには欠けるものの、むしろしっくり来てる気がする。

山本正之氏とは、かの「タイムボカンシリーズ」の数々の主題歌を作詞、作曲し、その中の大半を自身で歌っている人物で、作品によっては声優として参加までしている。名前を知らなくても声を聞けば「あ〜!」と気づく方も多いだろう。調べてわかったのだが(というか、最初の映像を見た時点では見落としていただけだが)、ゴールドライタンの主題歌は氏の作である。なるほど違和感がないわけだ。もっとも番組自体が「タイムボカンシリーズ」と同じタツノコ作品であるため自然な成り行きではある。

ちなみに劇中に登場するライタン軍団6体の中で一番好きだったのは、なぜか番組終了後に立体化された「アイシーライタン」である。子供の頃から主役は好きにならないヘソ曲がりなのであった。




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